日刊工業新聞社の工場管理5月号に特集として「ひのくに道場」を掲載しました。

【解説】特集1:熊本「ひのくに道場」1000人の軌跡

熊本県で地域の現場力向上に取り組んでいる「ひのくに道場」を特集する。今年25年目 を迎え、参加企業は約130社、道場生は1000人超に上る。当初は熊本に限っていた参加者も全国に広まり、地場の企業と大手企業の社員がともに学び、切削琢磨していく取組みは全国的にも珍しい。
四半世紀にわたって継続してきた足跡と成果を検証し、道場生(受講者)による体験事 例や数多くの談話などを掲載。製造業のグローバル競争に打ち勝つ地方発の現場人材育成のヒントを提供する。

道場が続いてきた2つの理由

コンサルタントになって32年。
「ひのくに道場」を25年間、続けてきました。
この5月で46期、131社、993名の方々に参加して頂きました。
参加者を送り出して頂いた企業に改めて感謝致します。
 はじめは熊本地場製造業の改善力を上げるために始め、設備改善を中心に教えました。道場開催の依頼があった時にオムロンにTPMを教えていたからです。
そこから25年、時代の流れと共にテーマを変えプログラムを改訂し続けてきました。
道場開催当初は4つしかなかったツール(設備改善が中心)が現在は11になり、作業改善、不良改善、モラルアップと範囲を広げ、工場全体をカバーできるようになりした。
 道場が25年継続してきた理由の一つにツールがあると思います。
 道場が継続してきた二つ目の理由は、もしかしたらこれが第一の理由だとも思いますが、道場の運営にあると思います。
まわりの方々から言わせますと、“昭和流”です。
 最近、“昭和”と“令和”を比較することが流行っているようですが、私の意見としてはどちらが良い悪いではなく、結果として共に時代に沿った(合った、合わせた)生き方だっただけと思います。
 私が社会人になったのは42年前。昭和の真っ只中、高度成長時代でテレビのコマーシャルでも「24時間働けますか」とか言っていた時でした。
当時の日本はアメリカを抜き世界第一のものづくり立国になるために全員が一丸となってひたすら働いていました。
そして、その結果、世界一のものづくりの大国になりました。
当然GDPも伸び、世界第二位になり、給料も毎年上がり続けました。
つまり、努力=成果ということを実感した時期でした。
 また社会全体では、いい加減というか遊びが大きかったというか余裕がありました。 その中では、卑怯とか、ずるいとか、人をだますとか、陰口をたたくとか、ということはなく、みんな堂々と全力で必死で生きていました。
 道場をその考え方で運営しています。
道場の運営の基本は、“愛”であり、“厳しさと優しさ”であり、“余裕と遊び”、そして“楽しむ”です。
ただし、“結果はきっちり出す”という真面目な大人の自覚も持っています。
そういう運営をしていてわかったことは、“昭和であろうと令和であろうと(日本)人は変わらない”ということです。
みんなはじめは不安な顔をしていますが、道場が進むにつれ、生き生きとし始め、活発になり、仲間意識、競争意識が生まれ、一生懸命道場を楽しむようになります。
この変化がたまりません。
これが道場の楽しみ、醍醐味とも言えます。
そして、最後の報告会。みんな堂々と大声でしっかり報告をします。
この成長を見るのも楽しみの一つです。

結果として道場が続いてきた

 参加企業131社、参加者993名というのは、46期の回数から見ると、単純計算で毎期2~3社の新規の会社が参加し、毎期20名以上の参加者があるということである。
 この数字自体が道場が続いてきた理由を表している。
実際、今でも毎回新しい会社が2~5社増え続けている。

結果が全て

これは、結果が良ければ何をやっても良いという意味ではない。
お客さまが求めている喜ぶことをやっていれば良い結果が生まれ、逆であれば悪い結果になるということである。
 道場の存続はお客さまが決める。
そのことを常に頭に置き、道場を続けていきたい。
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